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いわき民報連載記事 全8回

いわき民報 2006年8月30日掲載
第1回:賞金50万円に、夢をぶつけろ!!

「賞金50万円に、夢をぶつけろ!!」
いささか下品で扇情的な掛け声をあげ、第6回いわきビジネスアイディア・プランコンテスト2006(IBPC2006)(主催:実行委員会)を開催している。

ビジネスコンテスト誕生の秘話を一つ紹介しよう。相次ぐ老舗の倒産、小泉内閣の誕生のころ、「最近のいわきは、元気がないよね」という一言がきっかけだった。

「どうにかしようよ」「今年は、21世紀の一年目だよね。いわきの活性化には、新しい企業やビジネスが、きっと必要なんだよ」「若い人が、チャンスを広げることができる地域の雰囲気が大切なんだね」と、議論が白熱した。

「そうだね、なにか、やろう」「倒産したり、廃業する会社が多いから、楽しくて威勢の良い、新鮮な事業を起こすことを応援したいね」

ビールを飲みながら、「じゃ、ビジネスプランのコンテストをやろうか」「面白そうだね。良いプランがあったら、そのプランを実現させるために会社をつくるのも面白いね」と、一気に話は進み、いわきビジネスアイディア・プランコンテストを開催することになった。

} 標語を考えた。「あなたのプランとアイディアで、いわきを楽しく豊かに――!」「いわき発 つかめ!起業チャンス」そして、IBPC2006から、三つ目の標語、「賞金50万円に、夢をぶつけろ!!」を加えた。

コンテストの目的は、次世代の産業群・企業群を生み出す種子を見つけ、起業家精神の喚起と育成、新規開業者や起業家(アントレプレナー)の輩出、企業の設立だ。

募集は、ビジネスプラン部門とビジネスアイディア部門の二つだ。応募資格は、何らかの形でいわきに関係があればよい。
募集期間は、10月16日まだ。詳しい内容と応募用紙などは、ホームページに掲載してある。
http://www.iwaki-liaison.co.jp/IBPC2006/

電話での問合せは、事務局のいわきリエゾンオフィス企業組合まで。電話(46-2720)。  
 






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いわき民報 2006年9月6日掲載
第2回:楽しい考え捻り出し組み立てろ!!

いわきビジネスアイディア・プランコンテスト2006(IBPC2006)の掛け声は、「あなたのプランとアイディアで、いわきを楽しく豊かに――!」だ。アイディア部門とプラン部門の2部門で募集している。

アイディア部門では、いわき発のユニークで面白いアイディアを期待している。漫然と生活していたのでは、アイディアは出てこない。いわきを元気にするためにはどうすれば良いか、社会の問題を解決するための新しいサービスや商品は何か、手元にアイディア手帳を置き書き留める努力も必要だ。

アイディアは、単なる思い付きではない。岩盤浴が流行っているので、月の石を使った岩盤浴の提案は、残念ながらビジネスとしての実現性がないので応募は難しいだろう。

一方、炭鉱の坑道を活用した岩盤浴の提案は、工夫すればビジネスとして成立する可能性が高い。加えて、産炭地だったいわきの資源、産業遺跡を活用することにもつながる。要するに、思いついたアイディアをビジネスにどのようにしていくかの視点の有無が重要である。

アイディアの場合でも、全国にどのくらいの岩盤浴施設があり、現在の経営の課題は何なのかを分析したデータを応募用紙に記載してあれば、審査の際に得点が上がるだろう。
更に、坑道を活用することで、既存の岩盤浴施設との違い、エンタティンメント性や健康への効果などを訴求できれば入賞に近づく。

プランは、更に一歩踏み込むことになる。つまり、応募者が提案のビジネスを行うことを前提としている。したがって、誰が行うのか、営業はどうするのか、資金の計画は、売上げの見通しはと、より現実的な計画が求められる。

アイディアを捻り出し、プランを組み立てていく過程は、刺激的で楽しいはずだ。
募集期間は、10月16日まで。詳しい内容と応募用紙などは、ホームページに掲載してある。
http://www.iwaki-liaison.co.jp/IBPC2006/

電話での問合せは、事務局のいわきリエゾンオフィス企業組合=電話(46-2720)=まで。
 






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いわき民報 2006年9月13日掲載
第3回:課金図を描き、顧客を絞り込め!

いわきビジネスアイディア・プランコンテスト2006(IBPC2006)も、応募締切日まで1か月となった。ビジネスのアイディア、ビジネスのプランはまとまっただろうか。ある程度熟慮したならば、肝心なのは踏ん切りだ。

プラン部門の場合には、応募書類の枚数も多い。どうまとめれば良いのか迷うかもしれない。迷った場合は、ビジネスの原点に立ち返ればよい。原点とは、どのようにして収益を上げるかである。

自分は、何を売るのか・何をサービスするのか、誰に売るのか、幾らで売るのか、そのことをゴリゴリと考察すると、ビジネスプランの概要は見えてくる。もう少しはっきりいえば、商品・サービスとお金の動きを図示してみると一目瞭然となる。いわゆる課金図を描くことだ。

課金図ができたならば、「誰に売るのか」を更に詳細に考察すると良い。団塊世代(1947-49年)なのか、団塊ジュニア世代(1971-74年)なのか。いわきの人たちなのか、首都圏4000万人を相手にするのか。そして、できる限りセグメンテーションすることだ。

セグメンテーションとは、「買ってくれる人」を絞り込む作業だ。絞り込めば絞り込むほど、ビジネスプランの熟度は高くなる。団塊世代とか、首都圏の人とかという、消費者はいない。具体的に絞り込む必要がある。あるいは、絞り込む方法を明記すると高得点に結びつく。

市内には、アトピーに効く温泉・鉱泉がある。アトピーで困っている家族に絞り込み、困っていることの中身を分析し、この困っていることを丸ごと引き受けるサービスを事業化するプランなどは、魅力的だ。何も目新しいものを使うわけではないが、地域資源の高度な活用につながる。課題は、セグメンテーションの中身とサービス内容の組み立てだ。

募集期間は、10月16日まで。詳しい内容と応募用紙などは、ホームページに掲載してある。
http://www.iwaki-liaison.co.jp/IBPC2006/

電話での問合せは、事務局のいわきリエゾンオフィス企業組合=電話(46-2720)=まで。
 






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いわき民報 2006年9月20日掲載
第4回:衣食住や5K分野に注目しよう!!

前年のいわきビジネスアイディア・プランコンテストには、アイディア部門に26件の応募があった。
20代が13人、30代が6人、40代が5人、50代と60代がそれぞれ1人だった。若い人が多かったが、経験豊かな世代からのアイディアにも期待したい。

一番多い分野は、IT技術を活用したアイディアだ。最近では、ICT(Information and Com
munication Technology)と呼んだほうが良いだろう。

携帯電話を活用したサービスの提供、インターネットでのコンテンツの配信やオーダーメイドの受注システム。少し専門的になるが、QRコードを活用したトレーサビリティシステムや多言語ナビゲーションの開発などもあった。どれも素晴らしい提案だ。

次に多かったのは、いわきの自然や温泉を利用したアイディアだ。夏井川の河川敷を利用した農業や小学校を対象とした環境意識向上のための自然教室の開催。面白いものでは、山羊のヨーグルト生産などがあった。

バイオマスに注目したアイディアも4件あった。木材チップの移動販売や家庭から出る生ゴミをスーパーに集め、ポイントを発行することで、地域資源循環構想。更に、雑草をバイオマスエネルギーとして利用する案など、どれも魅力的だ。
その他、いろいろな代行サービスや駅前ファッションタウン、地域活性化に結び付けたアイディアもあった。

アイディア部門へ応募を考えている人は、衣食住か、5K分野が良いだろう。健康・環境・教育・観光・高齢化(福祉)だ。アイディア次第で新しいビジネスを創造できる。ITCを活用し、既存のビジネスと組合せると面白い。

名称にも、注意を払いたい。「バイオマスの活用」よりは、「有用微生物によるいわきバイオマスの高度利用」の方が、訴求力がある。

募集期間は、10月16日まで。詳しい内容と応募用紙などは、ホームページに掲載してある。
http://www.iwaki-liaison.co.jp/IBPC2006/
電話での問合せは、事務局のいわきリエゾンオフィス企業組合=電話(46-2720)=まで。
 






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いわき民報 2006年9月27日掲載
第5回:What(何を)を大切に!!

前年のいわきビジネスアイディア・プランコンテストには、プラン部門に12件の応募があった。応募者の年齢は、24歳から69歳と幅広い。中国からの留学生の応募もあった。

例年、プラン部門で気になることがある。ビジネスとしての熟度にばらつきが相当あることだ。なぜだろうと考えてみた。
ばらつきの原因は、どうも5W2Hにありそうだ。

なぜ(Why)は、プランの背景、誰が(Who)は、事業主体(経営と営業)。応募者は、なぜ、このプランを提案するのか、熱い気持ちの部分だろう。

その上で、大切なのは、何を(What)だ。このプランでは、どんなサービス・製品を提供するのかを明確にする必要がある。ばらつきで一番目立つのが、このWhatである。

何を、消費者に提供するのかあいまいなプランがある。サービスや商品に、仮で良いので名称をつけると明確になる。前年度の場合、特に、地域活性化や市民活動なとど結びつけたプランで、Whatが曖昧だった。

2Hも重要だ。どのように(How)に販売するのか、価格設定を幾らにするのか(How much)。この2Hが明確なプランは熟度が高い。前年度の場合、新しい生産方式やICT技術を応用したプランに、2H不足が目立った。技術を偏重し、販売が手薄になったようだ。

プランの熟度を上げるために一つ提案がある。「一人プレゼンテーション」をすることだ。風呂場や車中ではだめだ。いわき駅前のコーヒーショップ「ドトール」が良い。応募者が想定する消費者を見つけ、その人に向かって頭の中で、自分のプランを説明してみよう。

すると不思議なことに、机上では気かつかなかった綻びが出てくる。その綻びを修繕すれば、熟度は一歩高まる。プランを練る場合も、現場が大切なのである。

現場から、賞金50万円に、夢をぶつけろ!!

募集期間は、10月16日まで。詳しい内容と応募用紙などは、ホームページに掲載してある。
http://www.iwaki-liaison.co.jp/IBPC2006/
電話での問合せは、事務局のいわきリエゾンオフィス企業組合=電話(46-2720)=まで。
 






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いわき民報 2006年10月4日掲載
第6回:目利き委員に立ち向かえ!!

いわきビジネスアイディア・プランコンテスト2006(IBPC2006)に応募する意義は、何だろうか!?

コンテストの標語は、「賞金50万円に、夢をぶつけろ!!」である。主催者が、賞金稼ぎを奨励しているようなものだ。
賞金だけが目的では寂しいが、主催者としては、それもありと割り切っている。目利き委員会(委員長・庄司秀樹東洋システム代表取締役)を10人で構成している。その目利き委員による審査の過程で見破るようにしている。目利き委員と応募者との格闘だ。

コンテストに応募する本来の意義は、プランやアイディアの検証と評価だろう。ブラシアップともいう。

応募者はまず、応募用紙を作成しなければならない。応募者自身による検証だ。自分の考えを文章にすることで、ビジネスの形がはっきりしてくる。

書類審査後、プラン部門には、公開審査がある。目利き委員や一般の人を前にして、15分程度のプレゼンテーションだ。その後、目利き委員から、鋭い質問が続く。

目利き委員は、どうすればそのプランがビジネスとして成立するのか、その視点から質問する。目利き委員の質問は、プランの弱点を克服するためのアドバイスと考えればよい。あるいは、第三者による評価だ。

コンテスト後、希望する応募者には、入賞の有無にかかわらず、目利き委員による無料個別相談が提供される。ブラシアップが進む。事業計画を作成し、起業・創業するところまで支援する。

検証と評価を踏まえ、起業に向けて、アイディアやプランの熟度を高めていくことが応募の、強いてはコンテストの意義だ。応募が起業のきっかけになれば良い。実際、コンテストに応募し、起業を実現させたり、新しい事業の展開をした人は多い。コンテストは、起業の踏み台なのだ。

募集期間は、10月16日まで。詳しい内容と応募用紙などは、ホームページに掲載してある。
http://www.iwaki-liaison.co.jp/IBPC2006/
電話での問合せは、事務局のいわきリエゾンオフィス企業組合=電話(46-2720)=まで。
 






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いわき民報 2006年10月18日掲載
第7回:人物評価も加わる審査開始!!

16日でプランの応募が締め切られた。
これからは、目利き委員による書類審査、プレゼンテーション審査が行われる。
目利き委員10人は、どんな視点で目利き(審査)をするのだろうか。

目利き委員会委員長の庄司秀樹さん(東洋システム代表取締役)は、「応募者の熱意と誠実さが大切です。応募の内容で実際に、ビジネスを立ち上げ、収益を上げることができるかどうか、その可能性があるかどうかを重視します」と話します。

全国の新規ビジネスに詳しい副委員長の伊藤実さん(日刊工業新聞福島支局長)は、「全国的に見た場合の新規性も大切ですが、そのことよりも、いわきでそのビジネスが成立するのかどうか、他の地域に先行事例があっても、いわきらしい工夫を凝らしていれば得点は高くなりますね」と、強調します。

目利き(審査)の項目は、アイディア部門は、実現性・市場性・地域性・新規性の4項目。勿論、目利き委員の独自評価項目も加味され、50点満点で採点する。思いついたアイディアに、ビジネスを興すためのプラス・アルファの創意がされているかどうかが剣が峰になる。

プラン部門の採点は、満点が110点だ。書類審査を通過すると、第2次審査(プレゼンテーションによる公開審査)となる。当然、プレゼンテーション力・人物評価が加わる。人物評価には、挨拶ができたかとか、強み以上に弱みを理解し、弱みをどのように克服しよとしているのかなど、ちょっぴり意地悪な視点がある。

委員長の庄司さんは、「ビジネスですから、お金儲けは大切です。が、自分のビジネスが、どのように社会に役に立っているのかも大切です」と、ベンチャーを起業し、エネルギー分野で社会貢献を果たしている社長として、応募者へエールをおくる。

公開審査・記念講演は、11月11日13時から、中央台公民館にて。詳しい内容は、ホームページに掲載する。http://www.iwaki-liaison.co.jp/IBPC2006/
電話での問合せは、事務局のいわきリエゾンオフィス企業組合=電話(46-2720)=まで。
 






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いわき民報用原稿 2006年10月25日掲載
第8回:11月11日に公開審査行います

まず、応募者に心からお礼を述べたい。ありがとう。

目利き委員(委員長・庄司秀樹東洋システム代表取締役)10人の目が、赤く充血している。応募作品と真剣勝負で現在、目利きをしている。

10月25日開催の第3回目利き委員会で、書類審査結果を持ち寄り、応募数の確定や審査・採点について意見を交換する。応募の概要はその後、ホームページに公開する予定だ。今回から、応募作品個々の概要も、応募者名など個人情報を伏せた上で掲載する。

応募の受付を始めたのが7月1日、締め切りが10月16日、そして公開審査・記念講演・表彰式が11月11日だ。5か月近い、長丁場だ。

実は、いわきビジネスアイディア・プランコンテスト2006(IBPC2006)で一番重要なのが公開審査だ。なぜ、公開で審査をするのだろうか。応募者の立場から言えば、目利き委員や一般の参加者の前で、ビジネスプランを説明する意味は、どこにあるのだろうか。

書類審査を通過した応募者は、ビジネスプランを分かりやすくまとめ、目利き委員や参加している一般の市民の前で、パワーポイントを使用してプレゼンテーションしなければならない。書類審査のみで、最優秀賞が選ばれるわけではない。

このプレゼンの良し悪しが大きく左右する。ビジネスとは、経営とは、プレゼンの連続である。プレゼンすることで、まず、応募書類の内容をブラシアップできる。目利き委員からの質問に、受け応えることで気づくことも多い。

また、今年から、一般市民による質問を受け付け、採点もしてもらう。市民とは、顧客だ。市場だ。ニーズだ。質問内容や市民による採点結果は、応募者にも知らせ、起業・創業の参考にしてもらう。

ぶっつけ本番の公開審査。応募者にとり、またとないチャンスだ。目利き委員や市民の眼力も問われる。

公開審査は、11月11日13時から、中央台公民館にて。詳しい内容は、ホームページに掲載する。http://www.iwaki-liaisn.co.jp/IBPC2006/
電話での問合せは、事務局のいわきリエゾンオフィス企業組合=電話(46-2720)=まで。
 






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